V.E..フランクルのこと2011/05/08 15:05

  先月の中旬頃から、朝日新聞に、ニッポン人・脈・記 「生きること」の欄に、精神科医・V.E..フランクルのことが連載で掲載されています。私自身の人生観にも少なからぬ影響を与えた書物、「夜と霧」の著者ですが、興味を持ちながらも、何となく、読み過ごしていました。しかし、彼の強制収容所での体験が、このたびの東日本大震災、大津波の現場に直面した被災者の精神的状況に共通するものがあるのではないかと考えるようになりました。
 極限状況の体験をしながら、そこから救い出され、今、生かされているものとしての存在について、どんな風に考え、どのような意味を見出せるか、そのことについて、少しでも、理解できるのではないかと思いました。
 テレビで流されているコマーシャル、「頑張れ、ニッポン」、「頑張れ、東北」、「日本人ならできる」などの言葉とは異なる世界があるかもしれません。  
 書棚から、「夜と霧」、「それでも人生にイエスと言う」など、数冊の本を取り出し、もう一度、(何度目になるでしょうか)、読むことにしました。